昨日(2017年10月18日)、5年に一度の中国共産党大会が開かれ、習近平総書記が3時間30分に及ぶ大演説を行なったそうです。
その中で、「建国100年を迎える2049年には、『社会主義の現代化強国』を築く」と、強調したそうです。
まるで昔の日本の「富国強兵」のように、私には聞こえました。

前任者の胡錦涛の時代は、中国が少しずつ民主化していく兆候が見られ、国民の人権状況の改善や、自分の意見を自由に発言できる雰囲気が見られたように思います。
しかし習近平の時代になると、人権弁護士に対する弾圧やネットでの言論の抑え込みが顕著になり、民主化とは逆方向に中国を進めているように見えます。

現在の中国では、長期に渡る不動産価格の上昇が終わらず、いまだに不動産価格は永久に値上がりすると考える人が大半のようです。
また、国内で減少する設備投資を海外に求め、一帯一路の名のもとに、途上国が返済できそうもないインフラプロジェクトに対し中国の銀行がお金を出し、中国国内の企業が進出しています。
こういった状況を見ると、やがて不動産バブルが破たんしたり、銀行が膨大な不良債権を負い、金融破たんが起こりそうな気がします。

その一方で、国家(共産党)に圧倒的に権力が集中し何でもできる上に、現在世界2位の経済大国であり、近いうちに世界1位の経済大国になるであろうことを考えると、国(共産党)の力でかなり強引に何でも抑え込めるのではないかという気もします。

どちらにしろ、今までなかったタイプの国が世界の中心になり、少々身勝手に強大な影響力を世界にふるうことは確かなことです。
どうなるかわからない時代が訪れ、初めて経験するような事態が、あれこれと現実化するのだと思います。
どんな時代になるかわかりませんが、個人としては、気を込めて、新しい時代を生き抜くしかありません。